◆ 格安ノートパソコンの音響特性(第88号の訂正版)
前号の記事を訂正します
◇ はじめに
前号で、HP社の格安ノートブックパソコン(nx9030)のサウンド系の性能測定結果をご紹介しました。その記事の中で、
「マイク入力系の許容入力電圧(それより大きな信号を入力しても飽和 してしまう)が低いらしく、±8,000以上に録音できません。つまり、
上位2ビットは使用されず、実質上は(16ビットではなく)14ビット
しか有効でありません。」
と記しましたが、これは前記不具合に起因するもので、実際は正しく(16ビットを使って)録音できます。HP社の名誉を傷つけ、また読者の皆様に誤った内容をお伝えしたことを、深くお詫びいたします。以下に、正しい測定結果を記載いたします。
◇DCオフセット
音声工房Pro V2.2 を用いて、本ノートPC音響系のオフセットを測定しました。結果は、
マイク感度を最小に設定した時: -60
マイク感度を最大に設定した時: -138
と、やや大きめでした。
◇マイク録音系の雑音
マイク端子に、ダイナミック型およびエレクトレット型のマイクロホンを接続し、音声発声時とスイッチオフ時のレベルを測定しました。両者の差は、60〜65 dB となり、これがマイク録音系のSN比になります。
◇フォン出力系の雑音
フォン出力系の評価のために、パソコンで作成したトーンバーストをDAT(ディジタルオーディオテープ)で録音し、DATを再生してパソコンで録音しました。そして、信号部と無音部の差は約58dBとなりました。この結果から、フォン出力系のSN比は、少なくとも58dBあるということができます。
◇nx9030の評価
このノートブックパソコンの音響特性は、DCオフセットがやや大きいものの、マイク録音系および出力系のSN比は、実用上十分な値を有しています。オフセットが悪影響する場合は、録音後除去するなり、新音声工房シリーズで録音中に除去すればよいでしょう。